会社がない!

目が覚めたら、会社がなくなっていた。その世界は、幸せか不幸せか?

遅刻する!

休日の朝は、私は非常に早起きだ。

 

驚くなかれ、起床時刻は午前4時。

休日前の夜は、午前様をまわったころまで、だらだらと深夜番組(楽しみにしているのは、『ドキュメント72時間』と『探偵ナイトスクープ』)を観ているのだから、睡眠時間は3時間ぐらいしかとれていない(ナポレオンに勝る短時間睡眠だ。明石家さんまには、負けるかもしれないが…)。

 

そんなに睡眠時間をケチるのは、もちろん、重い責任から解放される休日の貴重な時間を、少しでも長く謳歌したいからである。

 

それに対し、平日は少しでも長く睡眠時間を延ばすことに悪戦苦闘している。

それは、睡眠が唯一、つらい現実と向き合うことを忘れさせてくれる手段だからだ。

 

だから私は晩酌を済ますと、小学生の息子より早く床にはいるのを習慣にしている。

そして起床時刻の午前6時まで、夢も見ずに爆睡したい、と願っている。

 

願っている、と書いたのは、私の眠りの質が良くないからだ。

 

まずトイレに行く回数が多い。

平均、二回は尿意をもよおし、目が覚める。

 

ひどいときなんか、五回も六回もトイレに行く。

といっても、チョロリとしか尿は出ないのだが、我慢をして睡眠が邪魔されるのが嫌なので、仕方なくトイレに向かうのだ。

 

加えて、私は夢を見ない日がない。

しかもその夢は、たいてい愉快なものではない。

 

特に朝方に見る夢はよくない。

午前4時をまわると、深い睡眠がとれなくなり、時計を気にしつつ強引に寝ようとするせいか、会社に遅刻しそうになる夢を見ることが多い。

 

今朝も、そんな夢にうなされて目が覚めた。

 

だが、まだ起きる時間ではなさそうだ。

鳥のさえずりは聞こえるが、妻のつくる味噌汁のにおいがしないからだ。

 

あとどのくらい眠れるだろうかと思って、枕元に置いてある電波時計を見る。

 

「嘘だろ…」私は仰天のあまり、跳ね起きた。

もう午前6時半をまわっていたからだ。

 

アラームをセットしておいたはずなのに、ナゼ鳴らなかったんだ。

というより、ナゼ妻は起こしてくれなかったんだ。

 

私は激しい怒りとともに、ベッドから降りようと、腰を土屋圭市のドリフトのように急旋回させる。

 

すると、さらに仰天したことに、とっくに起きているはずの妻が、こちらを背にして寝ている姿が目に飛び込んだ。

 

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